EIZO FORIS FS2333の実機レビュー(2)

更新日:2013年10月1日
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残像感のチェック

IPSパネルでは驚くほど速い


応答速度はだいたい4ms

残像感のチェックです。「液晶応答速度&低解像度チェック」というソフトを使って、実際に応答速度を計測しました。なお、このソフトは目視で計測するため、計測者によってやや違いが出ることはご了承下さい。

私の計測では、応答速度は約4msでした。メーカー発表値の3.4msと近い数字で、IPSパネルにしてはかなり速いです。動画やゲームにおいて残像があまり感じられないのも納得です。


消費電力のチェック

消費電力は低い


輝度最小時          輝度最大時    

輝度中間時  

消費電力のチェックでは、実際にワットチェッカーを使って計測しました。計測にはSmart機能、スピーカーは使用していません。また本機の輝度は0~100まで細かく調整が可能です。

まず輝度最小設定0では13.6W、輝度中間設定50では22.6W、輝度最大設定100では31.8Wとなりました。

また、輝度を約120cd/m2に調整したとき(輝度44のとき)の消費電力は、約21Wでした。

エコモード時での消費電力は20.6Wでした。オーバードライブ回路や、表示遅延を抑えるプロセッサを搭載している割にはかなり消費電力は低いと思います。

ECO関連も充実

本機には先に紹介した、輝度を落として消費電力を抑えるEcoモードをはじめ、周囲の明るさを検知して、自動的に輝度を落とすAuto EcoView機能も搭載されています。また下写真の様に、EcoViewメニューからは現在の電力削減量、CO2削減量、省エネレベルを目で確認することができます。


EcoViewメニューからは省エネ度合いを確認できる。

OSDメニューのチェック


本機のメニューボタン

まずはメニューボタンのチェックです。と言っても本機にはリモコンが付属しているので、電池が切れた時やリモコンがなぜか遠くにある時しか使わないと思います。ボタンは至って普通のボタンですが、これが小さくてなかなか押しづらい。

OSDメニューは下記の写真の通り、リモコンでの操作を考慮しているからか、大きくてとても見やすいです。このOSDメニューからはブライトネスやコントラスト、色温度など細かなカラー調整が可能となっています。また電源ランプや起動時のロゴを消すことも出来ます。





外観のチェック

高さ調節機能やスピーカー、オーバードライブ回路などたくさんの機能が詰まっている割には意外と薄いです。首振りのスィーベル機能は台座の底面が回る仕組みになっており、重さの割りにはスルスル回ります。またスタンドもしっかりしているので、気になる揺れもありません。


全体の写真です


正面の写真です


背面の写真です。


横からの写真です。


チルト幅は25度となってます。


高さ調節幅は60mmとなってます。


台座の写真です。重くてしっかりしています。


メニューボタンの写真です。


背面には持ち運びに便利なハンドルが付いてます。


スタンド裏側にはケーブルホルダーを縦、横と装着できます。


青赤グレーの三色のカラーシートで、カスタマイズできます。ちなみにシールです。


左側面にはヘッドホン端子があります。アンプを通しておらず、ダイレクトにスピーカーへ接続できます。


入力部分の写真です。


電源部分の写真です。主電源スイッチがあり、無駄な消費電力を削減できます。


台座裏側です。スィーベル機能は指で指している部分が回る仕組みになってます。


リモコンの写真です。


電源コードは3芯で、2芯アダプタが付いてます。

まとめ

以上が、EIZO FORIS FS2333のレビューでした。

色再現性、色域の広さ、視野角が良く、ギラつきのない液晶パネルを搭載し、チルト機能だけでなくスィーベルや高さ調節機能まで可能な製品です。

新機能の暗部視認性向上技術「Smart Insight」や新・超解像技術「Smart Resolution」を搭載し、また7つのカラーモードを用意しているため、ゲームや動画、写真の閲覧まで、すべてのコンテンツを見やすく、自分好みに表示できます。

応答速度も3.4msと早く、入力遅延もわずか0.05フレームとほぼ無いに等しい値で、FPSやRTS、格闘ゲームなど、さまざまなゲームを快適にプレイ可能です。

仕事で使う方、動画を主に見たい方、ゲームをする方など、どんな方にでもおすすめできる製品です。

これほどたくさんの機能を搭載していながら、価格が4万円を切ります。EIZO Directなら、実売価格が18,000円もするJBLのスピーカーとセットなった製品もあり、こちらは48,800円とかなりお買い得です。

コンシューマ向け液晶ディスプレイとしては、かなり完成度の高い製品だと思います。あと搭載していない機能としては、120Hz駆動対応や、倍速補間くらいかなと思います。

最後に、EIZO FORIS FS2333の特徴をまとめます。

EIZO FORIS FS2333の主な特徴

・色再現性、色域、視野角が良く、ギラつきのない液晶(IPSパネル)を採用
・チルト機能、スィーベルや高さ調節機能により、自由な位置調整が可能
・Smart機能と7つのカラーモードにより、どの様なコンテンツも見やすく表示
・リモコンからすべての操作が可能
・オーバードライブ回路内蔵で、高速応答速度3.4msを実現し、残像感が少ない
・独自のプロセッサにより入力遅延わずか0.05フレーム
・消費電力が少なく、Eco機能が充実

詳細はこちら
EIZOダイレクト:FORIS FS2333-A icon

※FS2333-Aは、FS2333の価格改訂版です。両者にスペックの違いはありません。